OBSビットレートの決め方
OBSのビットレートは「上り速度の最大値」に合わせる設定ではありません。配信先の推奨値と、実際に安定して使える回線余裕の両方から決めます。
- ビットレートは「回線速度が速いほど上げる」ものではなく、配信先・解像度・FPS・コーデックの推奨範囲に合わせます。
- 速度テストの上り値を100%使わず、変動分の余裕を残します。
- YouTube公式の現行H.264目安では、1080p60は12Mbps、1080p30は10Mbps、720p60は6Mbpsです。
- 本番前に実際のゲームや音声に近い状態でテスト配信し、ドロップや配信状態を確認します。
ビットレートは「1秒あたりに送るデータ量」
映像ビットレートを上げれば、同じ解像度・同じエンコード条件では圧縮に使える情報量が増えます。ただし、配信先が受け付ける範囲を超えたり、上り回線に余裕がなくなったりすると、視聴者側の画質以前に送信が不安定になります。
逆に下げすぎると、動きの大きいゲームや細かい文字でブロックノイズや輪郭の崩れが目立ちます。つまり「高ければ正解」ではなく、解像度とFPSに必要な量を、回線が安定して送れる範囲で選ぶのが基本です。
YouTube公式の現行H.264推奨値
2026年9月22日に確認したYouTube公式ヘルプでは、H.264の推奨映像ビットレートは次のように示されています。
| 解像度 / FPS | H.264 推奨映像ビットレート | 向く場面の考え方 |
|---|---|---|
| 1080p / 60fps | 12 Mbps | 動きの多いゲーム、60fpsを維持したい配信 |
| 1080p / 30fps | 10 Mbps | トーク、作業、動きが比較的少ない配信 |
| 720p / 60fps | 6 Mbps | 回線やPC負荷を抑えつつ滑らかさを優先 |
| 240p〜720p / 30fps | 4 Mbps | 軽量な配信や回線余裕が小さい環境 |
YouTubeの推奨値は変更される場合があります。配信直前は公式ヘルプを再確認してください。
上り30Mbpsでも「30,000kbps」にしない
速度テストで上り30Mbpsと表示されても、その30Mbpsを映像だけで使うわけではありません。Wi‑Fiの変動、家庭内の別通信、音声、配信ソフトのオーバーヘッド、ISP側の混雑などがあるためです。YORIDOKOの計算機は、プラットフォームと画質の一般的な範囲を基準にしつつ、入力した上り回線の約70%以内に収まるよう安全側へ調整する考え方を採っています。
1080p60でYouTubeの現行H.264推奨が12Mbpsなら、この例では回線側の14Mbps目安に収まります。ただし、実際の回線が夜間に8Mbpsまで落ちるなら成立しません。重要なのは最大値ではなく「配信時間帯に安定して出る値」です。
設定手順はこの順番が分かりやすい
- 配信先を決める。
YouTube、Twitchなどで推奨値・上限が違います。 - 解像度とFPSを決める。
PC負荷とコンテンツの動きに合わせます。 - 有線接続で上り速度を複数回測る。
本番と近い曜日・時間帯でも確認します。 - 推奨範囲と回線余裕の両方を満たす値を選ぶ。
回線速度だけで決めません。 - OBSでテスト配信する。
ドロップフレーム、配信先の状態表示、音声同期を確認します。
Wi‑Fiで配信するときはさらに余裕を取る
Wi‑Fiは同じ場所でも干渉や端末数で速度・遅延が変わります。速度テストが十分でも、配信中に瞬間的な落ち込みが出ることがあります。可能なら有線LANを使い、Wi‑Fiしか使えない場合は計算値を上限まで使わず、テスト配信で余裕を確認します。
画質が悪いとき、ビットレート以外も見る
エンコーダ負荷
PC側がエンコードに間に合っていない場合、回線を上げても改善しません。OBSの統計でレンダリング・エンコード遅延を確認します。
解像度の上げすぎ
1080p60を維持できないなら、720p60や1080p30へ落とした方が見やすくなることがあります。
ゲームの動き
同じビットレートでも、静止画中心と激しいFPSゲームでは圧縮の難しさが違います。
視聴側の再エンコード
プラットフォーム側で複数画質へ変換されるため、自分の送出設定だけが最終画質を決めるわけではありません。
本番前チェック
- 配信先の最新推奨値を確認した
- 上り速度を本番時間帯に複数回測った
- 回線の100%を映像へ割り当てていない
- 実際のゲーム・音声に近い内容でテストした
- OBSのドロップ・エンコード遅延を確認した
確認した情報源
仕様や制度は変わることがあります。この記事では、サービスの実装内容と公式情報を分けて確認しています。
- YouTube:ライブ エンコーダの設定、ビットレート、解像度
H.264推奨ビットレート、キーフレーム、CBR等の公式設定。 - YORIDOKO OBSビットレート計算
回線速度・解像度・FPSから安全側へ調整する現行ツール。
自分の条件で計算する
配信先・解像度・FPS・上り回線を入力すると、安全側の映像ビットレート目安を確認できます。
OBSビットレート計算を使う →